<学生インタビュー>上井 真凜 Uwai Marine
\JOSHIBI PORTRAITS 学生インタビュー/
上井 真凜 Uwai Marine
作品タイトル: 不在の証明
カンヴァスに油彩、紙 2025
今年の春に、父方のルーツであるフィリピンに滞在した。どのまちへ行ってもカトリック教会のある風景があった。わたしのアイデンティティがあの場所に依存していない、と思えたことが、わたしにとって大きな転換点であった。ルーツがあっても現在地点ではなく、たまたまその境界線上に生まれてしまっただけなのだ。矛盾した自己の存在を諦めるために信仰があり、覚えておくために祈り続けるのかもしれない。
お寺の卒塔婆のすべてに舎利が収められているわけではないだろうし、クライストは実際はスーパースターだったかはわからない。それでも現在まで信仰は続いている。同じように、わたしもただあの場所にはいなかっただけなのだろう。
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女子美ラボが企画し開催している<JOSHIBI PORTRAITS>展は、女子美術大学で学ぶ学生たちが、日々どのような視点で世界を見つめ、何を思考しながら創作活動に取り組んでいるのかを、広く社会へ紹介する試みです。本展では「PORTRAIT」=「肖像」を作家の「いま」を語るものとして捉え自由に表現します。学生それぞれが見つめる自分自身の内面や社会への眼差しが、現代社会を映し出す一つの大きな肖像となることを願っています。 女子美は“女性のための美大”として2025年10月30日に125周年を迎えました。 今、私たちはジェンダー、多様性の観点から女性のための美大としてどうあるべきかを考え 模索しています。そして、模索している姿そのままを社会に発信していこうとしています。 *現在、女性だけの美術大学は世界に女子美とムーア芸術大学の2校だけです。 ムーア芸術大学は1848年に創立し、アメリカのペンシルバニア州にあります。
JOSHIBI PORTRAITS
会期: 2025年11月17日(月)−11月22日(土)
会場:ギャラリー・ルデコ(渋谷)

